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  • 執筆者の写真nayuta624

相手を無力化するという「合気」について 

合気柔術には一般的に、物理的側面、生理的側面を利用した技術があり、そのうちの後者が合気的な技術です。私が現在知っている合気的な技術は非常に多くあります。以下はその中でも比較的私が重要だと考えているものです。簡潔に書いてありますが、それぞれの原理を利用すると、様々な技の体系、無数の技に発展させることが可能です。 ①「単独刺激」

 こちらからの小さな刺激や力を相手の肩や体幹、さらには足裏まで送り込み相手の筋肉に弱い反射を起こさせて、無力化、もしくは機能不全に陥らせる。   ②「多重刺激」

 小さな力を、相手の一部もしくは複数の筋肉に多重に作用させ、機能不全を起こさせる。  ③「抜きの合気」    相手と拮抗した状態でこちらの力の抜きにより、相手の力を抜いてしまう ④「崩し」

 相手の軸をゆがませたり、足のつま先にほんの少し重心を乗せるなどすることで、把握の反射や体幹の硬直化を起こさせて、相手が掴んだ手を離れなくして操作する。  ⑤「円運動」

 相手とのぶつかりを円の動きでずらしていって相手を操作する。 その他にも、様々なテクニックがあります。しかしどれも一長一短あり、そのままで実戦で簡単に使えるというようなものでは決してありません。また、生理的なものであるがゆえ、人によって効きにくい場合や、逆に驚くほど効果がある場合もあります。  私は限定的にその多くを使うことができますが、全身を使って必死で抵抗する相手を自由自在にするなど到底できるものではありませんが、こういった技術をさらに洗練していって、使えるレベルにできればなぁというところです。 さて、合気によって相手を無力化すればなんでもできるという風に勘違いしている人がいますがそれは大きな、大きな勘違いです。   無力化という意味での「合気」の技術を世に知らしめた佐川幸義先生が多くの技の形を創作させれたことは有名です。これはつまり、合気という技術そのものでは十分でないということを先生自身が分かっていたということを示してしています。 当たり前ですが、まずは通常の武術の技術(投・倒・極・打等)があって、それを補完、補強するものでしかありません。  私はこの数年、勁力という通常とは異なる体内操作による力を使う技術が少しずつ身についてきました。それにより、かつてはバラバラだったこれらの技術がつながり、ミックスして使うことも可能になってきています。例えば①~④の複合化したようなものです。さらに研究を深められたらと思っていますが、共有できる仲間が少ないことが悩みの種です。。。

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